レモン一つでレモネードとレモンパイとレモンケーキを作る!

FP(兼USCPA)がレモンをレモネードにする(逆境を転機に変える)ヒントを書き連ねます。 毎週月・木曜日に更新。

入院してみる4 ー 「飢え」のススメ

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レモンを絞る右手が疲れても、まだ左手がある。

 

下腹部の痛みは、ぐっと押さなければ分からない程、和らいで来ました。  苦痛はない代わりに、猛烈な空腹感と、虚脱感に苦しみました。

 

今も、左手には点滴の管が繋がっています。 ぽつりぽつりと落ちる点滴を眺めながら、食べたいものが次から次へと頭に浮かんで来ます。

 

カレー、キムチ、肉骨茶、ボルシチ、ガパオライス、海南鶏飯、豆腐チゲ

 

エスニック料理、スパイシーな食べ物が大好きなので、食べたいと思うのは、こんな料理達。

 

昨日の記事にあげた写真のような、最高度の流動食しか与えられていない身では、ボンヤリした頭では、こんな料理達が食べられるまで、遥か永遠の先の様にすら感じてしまいます。

 

それでも、今日の夕食(写真)から、完全流動食から、易消化三分粥へワンランクアップ。 その嬉しさといったら! だって、重湯と見かけは同じだけど、スプーンですくうと、米粒が浮いてくるんですよ!  涙ものです。

 

今晩の食事↓

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真ん中にあるのは、何の変哲もない、里芋の煮物ですが、最初の一口に、震えました。

 

うますぎる!  

 

「山で食べる食事は何でも美味しい」のは事実ですが、味気ない料理が、これ程平地で美味しく感じたのは初めてかも。

 

私はダイエットに興味はないし、断食もやったことはありません。  お腹が空いていたら、迷わず何か食べます。 我慢はしません。 だから、ダイエットや断食後の食事が美味しかろう事は、想像の範囲でしかなかったのですが、図らずしも病院で体験してしまいました。 

 

一方で、心にトラウマを抱えている身には、空腹は大敵です。 そのトラウマが頭をもたげない様に、日々、運動してしっかり食事をとって身体を整え、本を読んだり日記を書いたり、こうしてブログを書いたりしているのですが、そのリズムは今回の入院で崩れてしまいました。  

 

リズムが崩れると、理屈と脳内エネルギーで何とか保っていた理性が揺らぎます。  昨日までは、まだ何とか気持ちを保っていられたのですが、今日の夕方頃は、完全にエネルギー切れを起こして、激しく落ち込んでしまいました。  恐らく、読んでいたリクルート社の成功事例本も良くなかったと思います。 エネルギーがないと、自分のかつての働き方と比較してしまう悪い癖が出てしまうので。  

 

改めて、健康の有難さを感じます。 辛いことがあった時、どれだけ身体が健康でいられるか、回復できるか、または、しっかり食べられるかで、自分を支える心の強さが決まります。 心と身体は繋がっています。  だから、私は、重大な病にかかり、それでも回復の希望を諦めない強い心を保ち続ける人を、本気で心から尊敬します。

 

病院食で感動したネタなど、取るに足らぬ話とお思いかも知れませんが、やはり人間、一度は思い切り空腹になって、普段の食事の有り難みを知るのは良い機会です。  あ、でも、辛い事があった時はやめましょう。 回復してからでも遅くはありません。

 

病院は9:30で消灯になりました。おやすみなさい。 そして、もちろん、お腹は猛烈に空いています。 (涙)