食べてみる3ーコガネタケとノウタケ食べ比べ
レモンパイを作ってみた。 成功かどうかは、表面のクリームを味わうだけでは分からない。 時間をかけて、中まで全て味わう事で、外からは見えなかった成功の味を堪能できるのだ。
こんばんは。 Kiです。
今日のお題は、シリーズ化を狙っている「食べてみる」です。
もちろん、野生キノコの。
久々に、鎌倉の天園コースを逗子方面へ歩いてきました。
9月の雨上がり。 空は晴れたものの、風はすっかり秋。
頭上を見れば、オレンジに色づいたカラスウリや、まだ青いがふっくらとしたアケビの実が垂れ下がり、
足元を見れば、
菌輪を描いたキノコ(写真はカラカサタケの仲間。食べられません)が!
9月から11月までは、沢山のキノコに出会える季節。
ワクワクしながら歩を進めると、早速出会いました!
まるで、上からおがくずをバッサと被ったような、異様な姿。
うーん、この黄金色は、コガネタケっぽい。
けど、こんなに毛羽立った姿だったか?
図鑑でみるコガネタケは、こんな姿だった。
被っているのは、「おがくず」ではなく、正に黄金色の「粉」。
もし、本当にコガネタケなら、食べられる。
しかし、この姿の異様さに、採取する気にはなれず、立ち去る。
そして、歩き始めて5分後。
ふと、思い直す。
「これを試食したら、ブログネタに出来る!」
すぐに引き返して、採取しました。
ブログの力はすごい!
続いて出会ったのは、あまり珍しくはないが、食べられるキノコ。 但し、実際に食べたことはない。
ノウタケ。
キノコの傘が、「脳」に似ている事から名付けられた。
今まで、何度も見かけたが、ずっとスルーしてきたキノコ。
しかし今日こそは、ブログパワーを発揮して、採取。 そして持ち帰り。
さて、家に戻り、調理にかかります。
まずは、ノウタケから調理。
スポンジ様の実を活かすために、小さくちぎって、沸騰した湯の中へ投入。
お味噌を加えて、お味噌汁で味見します。
こちらのノウタケは、食べられることがはっきり分かっているので、早速、味見です。
味見役は、もちろん、前例に従って、妻です。
警戒マックスのしかめっ面。
でも、優しいことに、口を開いてくれました。
お箸でノウタケをお口へ。
もぐもぐ。
シーン。
しばらく無言の妻。
やがて、開いた口からは、
「苦い」
の一言。
これはもしや、第一回「食べてみる」で紹介した、ニガイグチモドキの二の舞か?
そこで、私も口にしてみる。
すると、口に広がる、嫌な芳香。
例えるなら、プロパンガスの様な。
やがて、微かな苦みを感じる。
ニガイグチモドキの強烈な苦みには程遠いが、それでも、やや不快な苦み。
正直、美味しくない。
続いて、まだ確定できないキノコ。
菜種油で炒めてから、クレイジーソルトで軽く味付け。
柄がしっかりしているので、歯ごたえは良さそう。
さあ、出来上がった。
だが、本当に食べるのか。
見切り発車。
迷ったら食べる。
このポリシーを思い出して、妻に味見をお願いする。
優しい妻は、また、大きく口を開けてくれた。
もぐもぐ。
妻の言葉。
「マイタケみたい。美味しい。」
そして私も。
本当だ。マイタケの味がする。
これは美味しい!
歯ごたえもよい。
これは、第2回「食べてみる」で紹介した、ハラタケとは違う旨味がある。
そして、このキノコを食べてから12時間が経過。 お腹は何ともないので、やはりコガネタケだった様です。
2つのキノコの食べ比べ。
圧倒的に、コガネタケの勝利でした。
黄金色の粉まみれのキノコに出会ったら、是非、採取してみてください。
但し、黄色味の強い種では、下痢や嘔吐などの中毒症状が出る事があるらしく、要注意です。