作ってみる4ー涙の肉骨茶
レモネードの原料って何? と聞かれて、レモンと砂糖で出来るんだよ。 と答えた。 でも本当は、「土」が全ての源なんだよ。
こんばんは。 Kiです。
今日は、肉骨茶(バクテー)を作ってみました。
暑い夏。
スパイスの効いたスープと食べ応えのあるスペアリブの組み合わせは、夏バテ予防にぴったり。
Wikipediaによると、肉骨茶は、シンガポール、マレーシアの間で、その発祥を巡って論争を繰り広げている、ファーストフード。
元々は、現地の港湾労働者が作業前に力をつけるために食べた安価なスタミナ料理。
美味しい所を剥ぎ取った、骨についた残り肉を使ったことから、肉骨茶の名前がついたそうです。
今回作った肉骨茶。
早速、妻に味見してもらいました。
すっと口に運んでから、しばし沈黙。
ドキドキ。
しばらくして笑顔で顔を上げると、
「ん、美味しい!」
その瞬間。
「ああ、作ってよかった。」
「本当に良かった。」
「全てがこれで報われる。」
こんな言葉が、頭に浮かびました。
この肉骨茶。
実は、ここまで来るのに、多くの苦労がありました。
涙なくしては語れません。
肉骨茶を作ったきっかけは、妻でした。
6月のある日。
妻が、北斗晶が出演しているTBSの料理番組、「おびゴハン!」を録画しておいてくれたのです。
「ねえ、これ作って。 たくさんスパイス使うから、すぐ作れると思って!」
妻の「作って欲しい」は魔法の言葉。
俄然、やる気が出ます。
喜んで食べてくれる人がいる、とあらかじめ分かって、料理ができるのですから!
早速、番組を見てみました。
すぐに材料をメモ。
「なんか、自分は昔の主婦みたいだなぁ」と思いながら。
使う材料は、
シナモンスティック
クミンパウダー
などなど。
みんな持ってる!
なんであるのか。
Kiはカレーが大好き。
食べるのも、作るのも大好き。
今から6年前。 インドとバングラデシュを3ヶ月放浪した時、毎日の様にカレーを食べましたが、不思議と飽きることはありませんでした。
今も、毎日、とは言わないまでも、カレーに恋し続けています。
その、カレーに使うスパイスが、肉骨茶に使えるものばかり。
自宅のキッチンの壁にある、スパイスの数々。
これらをカレー以外の料理にも使える、とは、目からウロコでした。
さて、いざ作ってみたのですが、今ひとつ、味が決まらない。
シンガポール料理店で食べた肉骨茶
友人の家で、シンガポール産のバクテーの素を使った肉骨茶
どちらにもあった、奥深い味がない。
薄口醤油スープに、茹ですぎてボロボロになったスペアリブ。
妻の反応も今ひとつ。
「ちょっと、味薄いよね」
そこで、リベンジを誓いました。
それからは、ひたすら、安売りされたスペアリブを狙って、スーパーを探す日々。
高いので、定価では買いません!
でも、なかなか安売りしてないんですね。
スペアリブがないスーパーも多いし。
そこへある日。
とあるスーパーでスペアリブを発見!
さらに、消費期限近くに、半額になる事を発見し、早速ラベルで消費期限日を確認して、後日、その日に狙ってスーパーへ行くと、
「あった!」
それも残り1つ!
すぐさまゲット!!
やったぁ!
スペアリブが揃った!!
さあ、作るぞー。
そう張り切った矢先。
盲腸で緊急入院。
味気ない病院食を食べながら、目の前にして肉骨茶を作れなかった悔しさにくちびるを噛む日々。
一週間後、無事、退院。
でも、スパイシーな料理はしばらく食べられず、「作りたいのに作れない」日々が続きました。
悔しさに涙を浮かべながら。
それでも、
「いつか、絶対、作れる日が来る!」
そう信じて、じっと待ち続けましたり
そして、今週、主治医から、ついに、
スパイス料理食べてもよし!
と許可が出ました。
近々、再入院と手術、という、おまけもついて…
とにかく、やっと、作れる!
今度こそ、妻を唸らせる、美味しい肉骨茶を作る!
気合いを入れて、レシピも工夫して、そして今日、作り上げた肉骨茶。
妻が喜んでくれたのは、冒頭の通りです。
あまりに嬉しくて、出来上がりの写真を撮るのを忘れてしまいました。
明日は、このスープで、雑炊にするつもりです。 これがまた美味しいですよ!
最後に、使った材料の一覧です。
圧力鍋があれば、調理時間50分です。 簡単です!
スペアリブ560g
セロリの葉
青ネギ
以上2つは、タコ糸で結ぶ
シナモンスティック 1
八角 2
ホワイトペッパー 2.5g
プラックペッパー 2.5g
ローリエ 1枚
ライムリーフ 1枚
コンソメ 4.5g
クミンパウダー 小さじ1
カルダモン 2粒
クローブ 4粒
メース 1かけら
ベニなつめ 1個
にんにく 2片
赤唐辛子 1
しょうが ひとかけらを薄切り
水 1.5リットル
醤油(減塩)大さじ 3
ナンプラー 大さじ 2
すだちオレンジ 2個(絞る)
涙の肉骨茶。
如何でしたか?
ま、少々話は盛ったんですが、やっぱり、上手く出来たのは嬉しかったです。
また、料理ネタ、嘘にならない範囲で、面白く書いてみるつもりですので、今後ともお付き合い、よろしくお願いしますね!